今回は釣行記と言うよりも概略ですかね?
毎年、夏を迎える頃にヒートアップする釣り物がある。
『相模湾のキハダマグロ釣り』
基本的に船釣りであり、乗り合い、仕立て、プレジャーもろもろ…ごく一部の例外で陸っぱりも…
釣れるサイズはメジと言われる小型や10kg代や20kg代、30kg代そして50kgを超える化け物クラスまで…
基本、キハダマグロは小型から中型のマグロに属していてスーパーで見かけることも最近はちらほら…
食感などはビンチョウに近いのですかね?一般的なアベレージと言うか目標サイズは20kg超えの魚です。
たまに例外でクロマグロも混じりますが、これは別の世界のお話と思った方が良いでしょう。
シーズンが開始すると、恐ろしい水揚げを叩き出す船宿が多発して、それはもう
人間様への誘い出し(笑)。
平日にも関わらず、メジャーな船宿は満船状態に…土日はほぼ、完全予約制でかなり前から計画しないと
乗船すら出来ないと言う凄まじい競争になっています。そして道具代もバカにならない…
僕はこの釣り物を始めて3シーズン目。最初の年は5回程、乗らせていただきました。
翌年は船舶免許の取得をきっかけに始まったミニボートに予算を取られ1回のみの乗船。
そして2014年。3シーズン目がスタートを切りました。各年の回想記はあわせて書いていくとして…
この釣り物。実は非常にギャンブル要素が高く、しかもルアー船に至っては上記の乗船状況から乗りたい日に
乗船する為には、かなり前持った計画と予約をしないとスタートラインにすら上がれない状況になっています。
そしてこの時季には台風や季節的な南寄りの風、これらが出船を妨げる事が多々あります。
ひとたび時化の状態になるとこの釣り物特有の『優位なミヨシからのキャスト』が、かなり困難になります。
その為、乗船前から最初の運試しが始まるわけです。ところが、プロやエキスパートアングラーに至っては
最初の『大爆発』にあわせて乗船する方が多数見受けられ、経験を積むといわゆる『タイミング』を謀る事
が出来る様になります。この辺が実力差としてまず一般アングラーと違うところでしょうね。
そして無事に乗船できたとしても、非常に気まぐれな魚。いや、気まぐれと言うより臆病で神経質?
乗合船がこなれて出船する頃には、恐らく船のエンジン音や気配…もろもろの要素でマグロは直ぐに沈み
『いい場面がたくさんあったけど…』状態になっていきます。ベイトに狂っている時は当然、例外が多々あります。
ただ、食性が鰯などからシラスへと変化すると対応が厳しくなりよりハードルがあがっていきます。
そして、シーズン中盤にコマセ船がスタートすると二極化する事も…
で、10月から12月位の間を目安に船宿が引き上げだしてシーズン終了となるわけです。
釣り人の運、そして何より実力を試されるのは食性が変わりだす頃…鰯以外の物を多量に喰いだすシーズン中盤。
僕は今までヒットした2回とも鰯団子のナブラ打ちでしたので、誘い出しでは今だノーヒットです。
この釣り物を極めるには誘い出しは必須項目で、これが出来るようになるとミヨシ以外でもヒット率は格段に
あがっていきます。誘い出しにはソナー搭載の大きな船が優位ですが、鳥などを追って海を観察することで
対応している船長さんもいるので、一概にどれが良いとは言い切れないところもあります。
それ以外の所謂、ナブラ鳥山打ちはやはりミヨシが断然優位です。最高のタイミングを引き当てれるかは
神のみぞ知る…運の要素が非常に高いです。ただ、前日情報などを参考に朝イチにミヨシに乗れれば捕れる
チャンスもあり、自己努力で運を引寄せるって話もありです。僕の一本目はまさにこれでした。なんだかんだ
言っても非常にグレーなゾーンが多い釣り物ですよ。本当。やればやるほど、後戻りは出来なくなります。
最低限必要なものはしっかりしたリールとまともな強度と巻き量のライン、ちゃんとした竿。
そしてルアー。と言うよりもまともなフック。そして最重要、自信の持てるシステムとノット。
一番大切なのは、負けないハートと自分を信じ続ける魂、そして乗船代(笑)。これらが必要です。
最近、中古釣具屋にて大きい番手のリールを見かける機会が増えました。高級機はもとより入門機まで…
これらはひとえにマグロバブルの遺産であり、現実でもあります。ルアーなんかもごっそりあったりして…
釣り人側のメンタルや財政状況が追いつかないと、こういう中古商品が多く出回ります。
要するに、あっさり捕ってしまう人も居れば何年も掛かる人が居る。出船回数に比例する人が大半ですが
そうで無い人もいる。ちょっと普通のルアーフィッシングと違うドロドロした世界観が付きまとう釣りですね。
で、僕の釣りのスタイルは野村ID野球よろしく
『データフィッシング』です。結構、行き当たりばったりっぽく
見られていますが、ある程度のデータを蓄積して自分なりに分析しています。当然、他の人との
コミュニケーションを積極的には行わず、むしろ避ける部分も持ち合わせる為、独自の世界観と友人から
頂いた情報を吟味して分析し釣行に繋げて行きます。結果が伴わない日も多々ありますよ。
しかし、マグロ釣りに関しては敷居が高い。と言うよりも初期投資が大きすぎる上、いつでも船に乗れる訳で
無いので、我が友人達は参戦はしていません。一度、無理やり連れて行きましたが当然のごとく結果は出ません。
僕はいつも単独で乗船しています。まあ、その方が自由が利くのと振り回しが効くので楽なのですが…
大勢でワイワイやりながら釣りたい人には、仕立てをお勧めします。乗り合いは結構、殺伐とした雰囲気が漂い
また、自分も含まれる『ベテラン風素人(笑)』が多数乗船しています。良く見かけるのが、テイクバックで
ルアーを立てて置いてある釣竿に引掛けてる人。これは後ろを良く確認していないで投げている人。
ロッドを破損したり、怪我人を作り出してしまう危険な事です。ルアーフィッシングに限らず、投げる釣りには
最低必須条件です。そして、バーブレスフック。これは、ルアー釣りをやる人には必須だと思います。
色々な諸事情でフックが自分を含めた人間に掛かってしまう…シーバス釣りやってる人なら、何気に経験してる
人が多いでしょう…今でこそフィッシュグリップが多く流通していますが、それ以前はみんなブツ持ち。
僕も指にフッキングした事があります。マグロ釣りではフックの太さが決定的に違います。太いです。
そして、それゆえにペンチで挟んだ位ではカエシはつぶれきっていません。きっちり、すりつぶすことが必要です。
マグロ釣りで大切な事。それは
『チャンスの時にしっかりといい場所に打ち込む事』です。
これ、意外と深いテーマです。やはりスーパーボイルを目の前にすると気が焦り、ミスキャストを招きます。
かといって、のんびり構えていてもルアーが海に無い状態では釣れる事は絶対ありません。
投げあぐむって言うんですかね?結構、こんな状態の人を見かけます。自分も含まれますが…
でも、『投げあぐむ』と『タイミングを謀る』は違います。シイラ釣りでこの辺の事は少しは予習できます。
各船長達が声を揃えて『シイラ船からはじめましょう。』と言うのは上記の総括みたいな事です。
実は僕もたいしたシイラ経験も無くマグロ船に乗ってますが、それは釣れない引きの弱さによる経験不足が
大半で一応は、経験者の部類にはいります。あとの基本的な動作や安全対策は、日ごろのシーバス釣りで毎度
やっていることです。僕一人しか居ない釣り場でも、ちゃんと後ろ確認してから投げてますよ。
『そう言う初歩的なことをしっかり体に覚えさせてから来て下さい。』って各船長たちはおっしゃってる訳です。
事故にはくれぐれも気をつけましょう。
これから時間を掛けて釣行記3年分(笑)を書こうと思います。20kgを手にするまでは、多くは語らないと心に
決めていました。自分なりの分析をのんびり書いていくつもりです。ちょっとホトボリがさめたら、また行きます。
ここまで多方面で協力いただいたアングライダー氏、じょん氏、直接はお会いしていませんが
山本シェフ
そして、
平塚庄三郎丸 望月船長。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。
使用タックルは記しておきます。写真は船宿より拝借しました。
ロッド
CB-ONE VF9012 STAND-UP TUNA
リール シマノ 01ステラSW8000HG
ライン ガリス ウルトラキャストマンX8 5号(実質170m程度+下巻き連結)※この巻き方は推奨しません。
トラブルで緊急対応の為
リーダー サンライン ナイロン 100lb
スイベル 量販品 70lb以上対応
ヒットルアー ハルシオンシステム ハルシコ(飛距離重視型)
ラインシステム メイン・リーダー オリジナル(手芸なノット)
リーダー・ルアー なんか良く分からないノット(あれ?オリジナルかこれ?)