2017年夏 今年もやってます。

魚と遊ぼう。

2017年08月25日 23:02

今シーズンも始まりました。

更新が2ヶ月近く遅れてしまいましたが、7月3日に今年も無事にキハダマグロをキャッチできました。



昨年は大ボイルからヒットするも、まさかのラインシステムからのすっぽ抜け…

その同じナブラから同船者の女性の方は27キロをキャッチしました。抜けたのは恐らく同じくらいのサイズでしょうか…

その悔しさから、僕は通いまくりました。しかし、状況は好転する事はなく僕が通える範疇では誘い出しの水柱バイトまでが

限界でした。でも、実は今年のヒットにまで繋がる大事な1バイトになっていました。

僕は実は誘い出しは苦手ジャンルと言うか、ボイルに投げ込む釣りの方が単純明快と言うか分かりやすい為か得意なパターン

としてこれらのルアーを多用する様になりました。カウントダウンのシンキングの釣りはハルシオンシステムのハルシコ60g

そしてダイワ オーバーゼアーの各サイズ、マングローブスタジオ ボラドール130S や アトゥーラなどを使います。

そして、誘い出しにはガストンのT-2 190mm。でも実はもう一つのルアーを入手してからそっちを結構投げ込む様になりました。

マニュファクチャーナリマンの秋刀 SP-2です。ボディーは180mmでウェイトは70g程度。でも、実際に投げてみるともっと

重い様に感じます。これは、ルアーのウェイトバランスと抵抗の少なさに起因するんだと思います。中古で購入したのですが

同時にナリマンの弾丸も買っていました。最初は交互に使い分けていましたが、飛距離は同じくらい良く飛びますが操作性が

僕には秋刀の方があっている様に思いました。この操作性の話、実は最重要課題だと深く考えるようになりました。

この考えは実は一昨年にゲットしたキハダの時におぼろげに感じました。その時の同船者でゲットしたのはプロショップMOGI

の里見店長と凄腕アングラーの山木さん。実はこの二人、しっかりと決め球とも言えるルアーを持っていました。

そしてそれらをキチンと使いこなしています。この『使いこなす。』って言う事が実はすごく深く難しいけど確実な答えの一つ

と言う事に気がつきました。里見店長の決め球はカーペンターのKLL 003A。これはBC-γ60Lモデルの原型です。

カーペンターのKLLは所謂、ファクトリーチューンドモデル。メガバスのITO見たいな感じでしょうが、開発のエネルギーは

けた違いにカーペンターが勝っていると思います。これはそのジャンルのスペシャリストが開発、製造するから見えてくる

ビジョンであり、マルチメーカーとなってしまった会社ではなかなか真似の出来ない話なんだと思います。

一方の山木さんは、小田原にあるハンドメイドメーカーの萬葉ベイツのテスターでもあります。この萬葉ルアー。実に美しい。

その姿、形は魚以前に人間が喰らいつく要素がたっぷり含まれています。そして、こちらも開発者の坂本氏がアングラーであり

『自分の欲しい物を具現化している。』そして、『このルアーであの魚も釣ってやろう。』と言うスピリットの基に作られていて

凄いのはルアー1体1体にシリアルナンバーを刻み込み管理をしていると言う徹底振り。この話はまた後半にするとして、その使用

しているルアーは萬葉 180LPF Type-Hを基準に各サイズ、種類。僕は当時、お二人のアクションの付け方やルアーの動きを監察

させて頂きました。どちらも入手困難品ですが、僕は試しに萬葉ルアーを数本手に入れてみました。そして、今年の釣行にも

しっかり持ち込みました。今年は仕事の加減が中々忙しくて、7月初旬まで江東区のとあるマンションの修繕工事の監督をして

おりました。で、この現場が『常駐管理』と言う現場。つまり『現場に居ないといけない』現場です。ただし、これは戸締りを

含めた防犯や作業場の安全の管理、そして工程管理が整えば一日くらい空ける気になれば空けられる(笑)。その為、必死に工程

を管理して居住者や管理組合、設計監理の信頼を勝ち取りなんとか足場もバラして一日程度なら何とかなる空気を作り出しました。

それと同時に6月初旬から黒潮の動向や各船宿等の釣果を分析し続け、自分なりの答えをはじき出します。そのタイミングで

たまたま伊豆下田 手石港にある恵丸さんに乗合の空きがあるのを確認して3日前に予約を入れました。相模湾内でも多少の釣果

は上がっていましたが、僕は一勝負掛けることにしました。何の根拠無しに選んだのではなく、今の自分の感覚や色々なものが

正しければ下田まで行くのが正解だと考えをまとめていました。確かに距離も倍以上で時間もお金も余計に掛かります。

でも近場で少ないチャンスを追うよりも、少しでも確立が高い場所へ行こう…そう決めました。これでダメなら僕の腕、運や

読みと言う人間ソナー的な部分がダメなのだと考えよう…そして、この釣行にまた奇跡の光が差し伸べました。ウチのカミサンです。

実は過去に手にしてきたキハダマグロ。これらの釣行前日にお告げがあります。『なんか、釣れる気がする。』これが有言実行

になります。本当、女の感は恐ろしいと言うか、なんと言うか…でも、これが嘘みたいに当たるから怖い。そして、お告げは無理矢理

引き出しても釣果には繋がらない(笑)と言う実証も数多くこなしてきました。今回の釣行は色々なものがドンピシャにはまりました。



手石港に一番のりについた僕。ただ、初めての船宿で勝手も分からないので誰か来るまでは準備もせず待機。この時近くの神子元灯台

では恐ろしい強風が吹き荒れていました。出船決定になっただけでもありがたい。そして、船は出船。人数も少なく空いた場所にて

暫しの仮眠…ポイントに到着する頃は明るくなっていました。しかし、ポイントは相模灘。風で出来たウネリ波が押し寄せます。

僕は前のデッキの広めの場所に入れました。おかげでフルキャスト出来ます。誘い出しの展開で始まり船中ヒットがポツポツ始まります。

僕も萬葉180LPFからスタートしましたが、ロッドが長いためにジャークしきれず、また波が高すぎて推奨フックセットでは多少なり

軽いのか波ウネリにうまく潜らせる事が出来ません…『へたくそだぁ…』しかし、周りにはキメジも含めたヒット。そしてトモ側では

20キロクラスのキハダが上がりました。これはまだ湾内に突入する前のフレッシュな群れを叩けているんだ…そう思えました。

僕はルアーを萬葉からナリマンに変えました。これは僕の竿のふり幅や長さを考えての事で、秋刀をショート気味にジャークする展開です。

つまり今の僕では完全にルアーに遊ばれている状態でした。萬葉180はロングジャークによって気泡をまとわせる様に操るのがベストの様で

今の状況だと満足に水中にダイブしていません。これでは釣れる魚も釣れません。ナリマン 秋刀だとショートジャークでダイブさせる事

が出来ました。『今のこの状況で自分に合っているのはこのルアー』素直にそう思いました。確かにこれで釣りたいって言うルアーは

たくさんありますが、そのルアーがもつポテンシャルを引き出すにはイメージをしっかり持つ事が大事で、入門者のほとんどの人が恐らく

『みんな使っていて有名なルアーだから釣れる』って思って使い始めるけど、多分満足に仕事をさせていない状態なんだと思います。

一番の近道は、釣れてる人の釣れた時の動作をパクる(笑)事だと思います。そしてどんなにフレッシュな魚でも船に寄って来る限度が

あるわけですから、飛距離は大事です。僕の投げるナリマン 秋刀に直ぐに答えが出ます。ドカンと衝撃!!ヒットです。が、荒れる海

ミヨシヘ上がる様に促された時にラインテンションが緩みました。次の瞬間には既に重みは消えていました…でも、この日は本当に運も

良かったのでしょう…続くキャストに直ぐにヒット!!今度はバラすまいと、追い合わせを執拗に入れました。さらにキャスト前にドラグを

少し締めました。さっきのドラグテンションでは合わせが足りなくなると感じたからです。海は更に荒れる一方。僕はミヨシまで膝這い

で移動しました。つまり立って歩いて移動が困難なくらい海は荒れていたのです。恵丸さんには前に椅子がついています。そして僕は

ミヨシを回って、この椅子に座ってファイトしました。そう。短時間で確実に獲る為に…魚は多分、自己最短タイムで上がってきました。







後の自宅検量でちょうど20キロのキハダを無事にキャッチできました。後で分かったことですがこの魚、内臓に多少の疾患が合った様で

内膜に穴があき、身に多少の損傷がありました。多分、それで体力も落ちるのが早かったのでしょう…

その後もナリマン 秋刀に水柱!!竿に一瞬だけ重みが掛かりましたがヒットせず…結果、3バイト2ヒット1ゲットでシーズン初戦を

無事に終了できました。現場も無事に終わりシーズンスタートから順調のようですがここで完全に魚を見失います。

そこから現在まで都合3.5回の出船でした。7月13日に仲間内でのプレジャー初出船を計画しましたが、海悪くポイントへ向かえず…

2時間程度、東京湾内久里浜から観音崎周辺の風裏、時化裏をクルージングして終了。



実はこの時、三浦半島 長井の定置網に168kg?のクロマグロと推定4トン以上のキハダが突入!!

その翌日、7月14日に僕は二宮丸さんを仕立てていました。予想通りの厳しい展開で、江ノ島方面へと船を向けてもらいましたが

定置を抜けた魚に出会えず…殆どの魚が入ってしまったのでしょうか?そして唯一あった大チャンス。僕は誘い出しにヒットさせるものの

足元に置いていたもう一本の竿に気を取られて合わせが甘くなりバラし…後ろでは船長の『何やってんだぉ~っ!!』と言う怒号(笑)

船長、ゴメンなさい。数少ないチャンスでこれを取らねば後がない事を分かってらっしゃったのですね…本当、詰めが甘いです…



大体、魚をばらす時は何かに気を取られての合わせ不足が殆どで、逆にキッチリ追い合わせした魚はちゃんと捕れてます。合わせは大事です。

そして、少し忙しくなり間があきました。台風5号が来た時は最大のチャンスと読んでいましたが、仕事の都合で行けず…

そして7月31日。マグロシーズンは日頃からお世話になってるホームポート、小田原 早川港 平安丸さんに乗船。

しかし、チャンスはほぼ皆無…でも、哲っちゃん船長に地元のお土産渡せただけでも価値ありな一日でした。

あと、一昨年の釣果写真がマグロダービーのポスターに採用されてました(笑)。ちょっと恥ずかしいですよね。



そして、仲間からお誘いを受けて急遽参戦した8月14日。沼津 静浦港 幸松丸さん。実は事前情報でCB-ONEのテスターでプロアングラー

佐野ヒロム氏が乗船するとの話で、一度はプロと同船してみたかったので、無理矢理スケジュールを合わせました。実はこの時も駿河湾から

いったん、マグロの気配が無くなってしまう悪い状況でした。相模湾と違い、駿河湾や遠州灘、外房や日立沖などは魚の回遊にぶつけて出船

しないと結果を出すのが難しいエリアなんだと思います。裏返せばタイミングに当たると凄い事になる…ただ、昨今のマグロブーム。

そんな都合よく乗船など出来ない訳で、釣果情報を仕入れてから行くと既に時遅し…と言うような釣り場です。



駿河湾釣行時、後半に僕は自作のペンシルを投げました。タックルが合わないため、これを投げる為だけに1本だけライトタックルを忍ばせ

試し投げをしました。すると、無数のペンペンシイラが鬼アタック!!ルアーはこれ一つしかないプロトモデルなんで、バイトするタイミング

多少外すようにコントロール。バイト時に一瞬の間を入れると入れ食いルアーに豹変するようです。右から左から無数のシイラがオデコ丸出し

でルアーにアタックしてきます。ジャーク後に一呼吸入れればヒットする感じです。ただ、無くなると洒落にならないんでジャーク・ジャーク

の連続ジャークでアタックを間一髪交わします。同船した仲間の神谷さん曰く『それはシイラ用のペンシルだね。』とお褒めの言葉を頂きました。



あともう一本だけ、プロトの同じブランクボディーがあるので仕上げて使える状態にする予定です。ハンドメイドルアーをやっていて目から鱗

の話を聴きました。前の方でも書いた萬葉。これらをシリアルナンバーで管理している理由。実は萬葉ルアーは『同じ物が二つと無いナマモノ』

と解釈した方が良いのかも知れません。これらのルアーはビルダーの坂本氏が一本一本手作業での微調整後に出荷されます。

つまり、セッティングの段階で他のルアーと同じ状態になっていくのです。これってルアーを少量でも量産化した経験がある人ならちょっと

びっくりする話です。中通し式のダイビングペンシルだからこその話でして、それでも萬葉ルアーは基本は貼り合わせ構造です。

つまり、製作精度とセッティング精度と二つの精度を極めていく大変な作業です。ウッド製ルアーの量産化は非常に難しい話で、どうしても

ばらつきが多々発生してしまいます。それを更にセッティングで詰めて行く。極端な話ですが、二つと無い別物をうりふたつに仕上げていく…

これって大変な作業ですよ本当。貼り合わせのルアーの量産経験があれば尚、驚きの話です。そして悟りました。

『ハンドメイドルアーって、まったく同じ状態に作れなくても良いんだ。むしろ頭の中のイメージの再現性が一番大事なんだ…』

ルアー造りって、本当に奥が深いです。なんか、またルアー造りに熱を入れる事になりそうな予感…



今シーズンはまだまだ、後少し出船したいと思ってます。今シーズンは去年の半分程度の出船状況ですが、しっかり状況を読んで

良い内容の釣行にしたいと思います。まずは、イメージ通りにルアーを動かせる練習、そしてそのイメージをしっかり確立できる事だな。




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