永い間、更新しなかったですが、復活です

魚と遊ぼう。

2016年10月25日 15:01

一年以上ぶりのブログ更新です。

まず、更新が止まった理由を書かせていただきたいと思います。今回は長文になりますが、釣りの話は無いです。

前回更新は昨年のマグロをキャッチした時。小田原 平安丸にて奇跡の『マンタパターン うとうとジャークバージョン』
にてゲットできました。そして、その後も数回はマグロ釣行してました。まあ、収穫はその時の一本だけでしたが・・・

そして昨年の11月7日。ある意味、運命の日でありブログの更新を止めることを決意した日でした。
最初に種明かしするとこの日、千葉の内房エリアにて自分の船で出船していた際に海上保安庁の臨検を受けることになりました。
そして、結果的に違反条件があり館山分室に後日出頭、取り調べとなりました。そして、その経緯の中であまりあり得ない
貴重な体験もしてきました。結論から、話すと処分無しの不起訴になりました。今回は、つらつらと永い話を書いていきます。
ブログは結論が出たら更新再開しようと決めていました。


昨年の秋、僕は湾奥のとある場所で出船をしていました。その時はまだ、入手したスズキDT6 6馬力及びDT8 8馬力の2台の
船外機はデビュー前でした。夏に観音崎でエンジントラブルで出船中止にしてから、簡易メンテナンスを実施。
使用していたエンジンはトーハツ357 5馬力。不調原因は燃料フィルターのつまりの様でした。キャブと一緒に簡易メンテナンス。
夜の運河へと進みます。これ以前に一度、同じエリアのエントリーを計画しましたが風が悪く明け方に何もなく撤収しています。

そのため、一尾でも魚に触りたい一心で沖に進めていきました。とある橋脚に差し掛かり試し投げの数投目、不運が始まりました。
エンジンがストップ…再指導を試み、何とかスタートは出来ました。この時、既に燃料フィルターを疑っていました。
普通に動き出しました。僕はその後、大きな間違いを犯すことになります。当日は風も穏やかでしたが、遅くなるにつれて
風が強まる予報でした。僕はすぐに船を出発地点に向けなおしました。ここまで航行距離にして1キロ程度でしょうか…
この橋をくぐり、その先には大好きなポイントがありますが危険と判断して引き上げました。
しかし、好調に動くエンジンに僕は過ちを犯しました。『これなら近場の一箇所だけ投げれるんぢゃね?』
そう思い、船をスタート地点と逆の右へと向けました。ここで戻っていたら、違った運命を進んでいたかも知れません。
舵を右に切って、一番近場のストラクチャーに着けようとした時でした…またしてもエンジンストップ。
今度は、何をやってもかかりません…間違いなく、キャブレターだと直感。とりあえず、出船場所は近いのでオールで漕ぐことに…
僕の船は簡易的にオールを積んでいて、クラッチを着けていません。ただ、一本のオールでもカヌーのようにうまく漕げば
まあ、それなりに進みます。ひたすらオールで漕ぎ、潮流との戦いに勝利が見えてきました。『あと20m進めば安全だ。』
その直後から、風向きが明らかに変わりました。そして、漕いでも漕いでも進まない事態に…漕いでは戻されを繰り返します。
『これ、やばいな…』そう感じ、色々と思案しました。アンカーを打つか?いや、アンカーが抜けなくなった時の対応手段がない。
では、風にのって見るか?いやいや、ここは湾奥の運河。ましてや工場地帯。上陸できる場所は皆無だろう…
とりあえず、陸伝いに移動してみるか…が、その陸にうまく近寄れなくなってきた。あとでわかった事だが、この日の東京は
木枯らし一号が吹いていた。まさに僕はその木枯らしと勝負していたのだ。勝てるわけがない…
そのうち、他の船舶が怪しげに僕を見ながら通過していった。普通はここで助けを求めるのだろうが、なにしろ出船場所が
非常にグレーな場所。『どこから出た?』で、一悶着ありそうな気配がムンムン。なので、釣りする素振りをしてやり過ごす。
そして、船はとうとう自力ではどうにもならなくなった…僕は流されながら着岸できる場所を探した。
大きな船が係留されて、風裏になる岸壁があった。命の危険を回避する為にそこを目指す…幸い、僕の船は波きり良く
浅い船縁への浸水は免れている。『まだ、何とかなる…』そして、無事に着岸。体はすぐに上陸、同時に沈むとまずい物は
船から退避。『助かった…』安堵感で力が抜けた。同時に『ここ、どこだ?』運がよかった。そこは運河の突端で一般車も
入れる場所で昔、愛犬ハチをつれてアナゴ釣りにきた場所だった。そして、もう一人いれば、ガードレールの隙間から船も
何とか回収できる。迷惑を顧みず、まず自宅に電話。経緯と無事を知らせ、借りてる倉庫のカギを用意してもらう。
そして、上尾にいる友人にわちゃんに電話。『申し訳ないが、倉庫からスペアのエンジン積んで助けにきてくれ』と依頼。
スペアエンジンを頼んだのは、最悪上架できない時の自力航行手段といて。6馬力は問題なく使用できる状態だった。
程なくして、到着したにわちゃんに助けられて船は上架できた。待機していた間に、車を取りに歩き引き上げ準備をすすめた。
先ほど流されもがいた対岸に一艇の船舶が、サーチライトであたりを照らしている。施設点検か、はたまた通報を受け見にきた船か…
係船された愛艇は波風により暴れ両色灯が脱落紛失し、金属疲労で白灯のブラケットがもげ、船縁は傷だらけ…でも、命は助かった…
アンカー打ってたら間違いなく沈没だったかも知れない・・・判断を間違えたら、とんでもないことになってたかも…
かつて、富津での水没事件もあったがあれは乗船前で命の危険までは感じなかった。しかし、深いトラウマは今もなお残っている。
今回の一件から、出した結論は『はやくスズキのエンジンを使えるようにしよう。』そして修理を進めて試運転も地元河川で行った。
あと、二ヶ月程度すると船舶検査が迫った時期。僕は試運転と称して千葉の海にスズキの船外機2機を持参し、出かけてみた。
これ以前に実は乗合のライト五目船に初デビューし電動リールを初めて使い、電動リールの釣りがどうしてもやりたかった。
頭の中ではわかっていた。『この船外機は検査前だ。ただ、8馬力は以前登録があったはずだから条件的には、まだましか。』
『中間検査で僕の船の積載制限は6馬力って言ってたよな、たしか…。6馬力で沖に出てすぐに帰ってこよう。』
そしてスタートして2時間程度だったか、午前10時半過ぎあたりに、今回の事態になった…大して釣果もなく、細かい魚を釣りつつ
とある場所でアラの小さいの、そしてカナガシラをかけたファイト中だった。気づけば後ろに一艇の大きな船…

JAPAN COAST GUARD

そう、海上保安庁の臨検だった。
『あちゃー…まあ、必要な書類を見せれば、注意警告程度で済むかな?』そう、甘く構えていた。
が、事態は大きくなりあらぬ方向へ進むことに…

僕『この船、6馬力まで積んでいいって言われてます。』
保安庁『そうですか。では、書類を拝見させてください…』それからしばし、なにやら話し合っている…

保安庁『船長さん、ちょっとこちらにきてお話聞かせてもらえますか?』
僕『!!』

そして、そこから色々な事態が発覚していく。まず、中間検査時に登録エンジンをトーハツ5馬力とホンダ5馬力に変えていたのだが
この時に、馬力上限が5馬力に書き換わっていた。そして中間検査時、JCI検査官との口頭のやり取りには以下の会話があった。

JCI『この船は以前は8馬力をオーバーパワーで乗せていたようだけど6馬力が条件無しの積載制限なんだよ。船籍表にもそう書いてあるしね。』
僕『ふーん。でも、8馬力は修理して復活する予定なんで5馬力だけとかにはしない予定ですよ。』
JCI『わかりました。じゃあ、その辺で手続き進めましょう。』

JCIとのやり取りも保安庁に話したが、書類が5馬力の記載になっていて、エンジンは6馬力なんで1馬力のオーバーパワーですねと…

そして出航場所まで連行され、車内まで調べられる。そこには念のため持ってきた8馬力のエンジンが鎮座。

保安庁『これは何ですか?』
僕『いや、以前の登録にあるエンジンですけど。』
保安庁『そうですか、では今日このエンジンは使いましたか?』
僕『いえ、使ってないし出してもいませんよ。』
保安庁『(ふーん…)わかりました、結構です。写真をちょっと撮らせていただきますね。』

結果的に僕は館山の海上保安庁分室に事情聴取のため出頭することに。それとJCIの臨時検査を11月13日に予約した。

11月11日、僕は館山分室に出頭して事情聴取を受け、調書を作成。その調書は検察庁に送致される。様は書類送検ってやつだな。
二日後にJCIの臨時検査を受ける事も合わせて伝えておいた。この時点の罪状はオーバーパワー。

そしてJCIに赴いた。臨時検査の申し込みをして二台のエンジンの追加申請。そして、中間検査の時と同じ検査官が出てきた…
そして、僕は保安庁につかまった事、書類記載の事、色々質問しました。で、例によって検査はというと中間と同じでエンジンの目視のみ…
水槽に入れて始動する事は一切しないと言う、何の為の検査かわからない状態に。そして、検査終了間際の検査官の口から、衝撃的な言葉が…

JCI『この船は問題なく6馬力までは搭載できる船なんです…』
少しの沈黙…そして小声で去り際に…
JCI『間違えちゃった…

えーっ!!なんすか、それ!聞こえちゃったよ…

そこから悪あがきが始まる。
『僕の船は6馬力、そして条件付の8馬力共に認められた。ただ、捕まった日と今日では何の違いもない。』
僕の罪状は1馬力のオーバーパワーだが、そもそもJCIの書類の記載間違いで起こったオーバーパワーだし、実際どうなのよ?
そして、色々調べる。オークションで買った6馬力。これに最近までの使用暦があれば事態が変わるのでは?淡い期待を胸に…
そして、海上保安庁にすぐ電話。JCIとの経緯も話す。夜間の為、館山分室ではなく木更津基地に転送されて、話が少し大きくなってしまう。

僕『すいません。館山分室のIさんをお願いします。』
保安庁『夜間はこちら木更津で受けております。ご用件は何ですか?』
僕『実は…(経緯を説明)』
保安庁『え?て、いう事はJCIが間違っていたって事ですか?わかりました。後日、担当保安官から電話させます。』

そして、やり取りの据え2回目の出頭が確定。そこから館山再出頭の日まで悪あがきしました。
まずは、6馬力エンジンの履歴を調べてみます。しかし、オークションで買ったエンジンには当然、履歴なんか出てきませんでした。
あと、とぼけてJCIにも電話。どうやら、現状の罪状は3年6ヶ月の検査を実施していないエンジンを使用したと言うことらしい。

そして、館山へ再度出頭。追加調書が作られる。やはり、3年6ヶ月と言う条件に引っかかった。が、僕はJCIでの経緯を全て話した。

僕『3年6ヶ月はわかりました。けど、エンジンの始動もしないで臨時検査だって言われても納得できない。』
保安庁『その辺のことは管轄外でよくわかりませんが、各機関に指導はいたします。』

調書もとり終わり最後に僕はひとつ質問してみた。

僕『今回、結果的にオーバーパワーで捕まってますが、もしこれ書類上6馬力になってたら実際、僕の船に上がってエンジン見ました?』
保安庁『まあ、書類上でまず問題がないと判断すれば、そこまでは見ないでしょうね…』

ほら、出たよ。これだよ。まあ、罪は罪として受け入れ反省もしています。ただ、非常にすっきりしない事件でした。
でも、この一言を聞けてとりあえずは落ち着きました。

僕の船は春に検査満了を迎えます。そこで、検査対策を実施。今回の検査でエレキモーターの併用積載と沿岸5海里の航行を申請、受理されました。
ただ、今回はちゃんと水槽でエンジンの始動までやりました。ラッキーなのは不調な5馬力はここでは一発始動…よかった、よかった。

そして、時は流れ忘れたころに出頭要請の連絡。6月7日、東京地検へ出頭することになりました。
そこで、担当の検察官と色々お話をしながら全てを正直に話しました。そして、結果。


お咎め無し。


担当の検察官に最後にひとつ質問してみた。

僕『今回、最初は1馬力のオーバーパワーで始まった事ですが、もしこれ8馬力積んでいたらどうなってましたかね?』
検察官『うーん…不起訴とはならないかも知れなかったねぇ…』

うげ!マジっすか…

よかった。これで、一件落着。

実は検査後の釣行に二回ほど出しました。ひとつは浦賀沖のアジ釣り。こちらは真鯛のポイントとバッティングして釣果無し。
完全にタイミングとポイントを間違えました。

そしてもうひとつはマゴチ釣り。こちらも、ジギングでばらして終了。

完全に不完全燃焼な展開。そして、反比例するように通いまくった乗合船。
こちらは波乱万丈ながら、大変勉強になった一年でした。マグロは捕れませんでしたが、ある意味でターニングポイントになったと思います。

そして、今回やっと船が沖に出れました。9月にあわよくばルアーキャスティングをやろうと出船するもトラブルで中止。
キャブはまあ、再始動できる程度のトラブルでしたが冷却水が明らかに少なく、結果的にインペラを購入。空けてみましたが、ちょっと手を
加えて既存のインペラが再利用可能でした。これで、しばらく様子を見ます。

で今回は恒例のモンゴウイカのエギングですが、何とかカタは見れました。もう一回くらいは行きたいですね。









次回釣行から更新をしていければと思います。










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